思い通り

二十歳になって成人式の日に思ったことは

「思ったような大人にはなれていない」

ということだった。

 

子どもの頃は二十歳ってとても大人で、でも若さも持ち合わせていて、キラキラしていて、すげー!かっけー!みたいな印象が漠然とあった。

 

でも実際はそんなキラキラしたものでもなくて、それどころか成人式にも参加しないと心に誓ったくらい地元の同級生には会いたくないという思いが強くて。全然思ってた二十歳と違った。現実を見たときに、想像通りの大人にはなり切れていなかった。

 

でも成人式の日に同時に思ったことは、高校入学後からすごく人に恵まれているということだった。

 

成人式の日、私はお仕事に出向いていた。

その時にお世話になった方が、私が成人式を蹴ってこっち(仕事)に来たのだと思い、二十歳のお祝いにとご飯に連れて行ってくれた。もちろん私は最初から成人式に行く気がなくて、たまたまその日に仕事が被っただけであってわざわざ予定を蹴ったわけではなかった。ちゃんと否定したけど、それでも「一度一緒に呑みたかったんだよ〜!」なんてすごい笑顔で言ってくれて嬉しかった記憶がある。

いい出会いをしたなあと思った。

 

人生の節目である式典に出ないと決めたこと自体が、小学生の頃の私が想像してなかった姿で、私は成人したからといって本当に大人になれるのか、と不安だった。だけど、いろんな人といい出会いをするたびに確実に世界が広がっていて、着実に大人になっていると実感できていたように思う。振り返るとそういう想いでいっぱいの大学生活だった。

 

今だって思い通りに行かないことばっかりさ!

この間だって試験落ちたし!!!あんなに話を聞いてもらって、アドバイス沢山もらったのに不甲斐ない結果を残して、アドバイスくれた人に気を遣わせる結果となったし!!笑

いつだって自分は選ばれる側の人間じゃないんだ!!!!!って思いながら生きてる。

 

でもこの道を選んだのは自分だから。

 

小学生の時は、もう3年後くらいには夢を叶えてると思っていた。そんな甘いものではないのに、おバカだね。

 

3年後どころか今でさえちゃんと叶えた夢で自立しているわけじゃない。

 

でも予想だにしない未来がいい意味でも待っていて、訳わかんないくらい面白い出会いが待っていて、目まぐるしいほど楽しいことも待っていたことが、今になってわかる。

 

だから、思い通りに行かないことばかりだけど、転んだ先に希望があると思ったら、未来が来るのも、歳を取るのもすごく楽しみだし、年を重ねることにポジティブになれている。いま。

 

未来よ、かかってこい